
資本主義とは、産業革命という動力革命と大量生産が結びついて、これまでの製造コストを大幅に削減して製造出来るようになったことで生まれた言葉です。
もっとも古典的な価値観の差を創り出す方法とは、自社の製造(調達)コスト削減する事です。
資本市場が未整備な時代においては、一部の資本家のみがこの手法を実現することが出来た為、資本を持っている人、資本を集める事が出来る人のみが成功を手にしました。
しかし、資本市場が整備されると、流動化する資本は経営陣の能力によって集めることが出来る資源と変わり、すぐに競合が生まれることとなりました。
次に生まれたのは、広告などによって、顧客の価値観を創り出す手法です。
日本では明治時代、カルピスが「初恋の味カルピス」という新聞三行広告を使い、全く新しい商品価値観の創り出しに成功したことに始まります。
近代においては、多くの企業がより効果の高い広告を求める中でTVが発明され、TVと広告代理店急成長を生み出しました。
古典手法と近代手法の併用が広く行われた時代であり、顧客の価値観を上手にコントロールする手法を持つものが成功を収めました。
しかし、これも多くの競合が行う事で投資対効果が薄れ、次にメディアの多様化と供に、メディア自体の競争力も薄れてきました。
現代では、コンピュータという大量情報処理が高速に出来るようになり、これまで発見できなかった価値観の差を見つける事が出来るようになりました。
例えば、ウォルマートは商品の粗利ではなく、輸送費、保管費、滞留時間、販売工数、などあらゆる販売に係るコストを商品毎に計算して本当に儲かる商品を常に探し、商品構成を変える事で大成功を収めました。自社にとっての価値観の差は粗利ではなく、商品毎の営業総利益の中に発見したのです。
セブンイレブンはさらに発展させ、店毎の仮説検証をシステムでサポートし、予測率を上げ、店毎、時間帯別に商品構成を変えていき、小さな価値観の差の集積で成功させました。
コンピュータシステムによる大量処理の低コスト化と、瞬間的な発生消滅に対処出来るスピード化が、価値観の差を見付け集め、素早く撤退する事を可能にしたのです。
この事実を理解して最も有効に利用しているのは流通業ですが、今後あらゆる業態に応用されていく事になるでしょう。
価値観の差は、常に色々なところに存在します。つまり、人間の価値観は、時間と供に変わり、地域の違いや年齢性別など、色々な人々の間で違っているということです。 現代においては、小さな集団の瞬間的に発生する価値観の差を見つけて集め、企業として必要な大きな価値観の差を創り出す事が、成功の道と言えます。
これからの時代、コンピュータシステムを駆使出来る会社が最も利益を上げることが出来るでしょう。