
タバコには約4000種類もの科学物質が含まれており、うち約200種類が有害物質、約50種類が発ガン性物質です。タール、ニコチン、ベンゼン、ダイオキシン、カドミウム、ヒ素、一酸化炭素などといった物質が、肺がん、肺気腫、喉頭がん、心臓病、歯周病などの病気や、不妊、生殖能力の低下、早産、死産などの原因となっています。
またタバコは吸う本人だけの問題ではなく、周りに強制的に“受動喫煙”させてしまう恐ろしさを持っています。しかも、本人の吸う主流煙よりもタバコの先から出る副流煙の毒性の方がはるかに強く、タールは3.4倍、ニコチンは3.4倍、発ガン物質のジメチル二トロサミン100倍にもなります。
最近何かと話題の“メタボ”ですが、タバコを吸うと痩せると言われます。しかし喫煙は味覚障害を引き起こし、ニコチン作用が胃液の分泌を抑え食欲を減少させ、結果的に痩せさせているのですから、決して健康的とは言えないのです。反対に、タバコを止めると太るといわれているのは、味覚が改善され、食欲がでるので食べ過ぎてしまうからです。
タバコに含まれるニコチンには強い依存性があり、タバコを止められない原因になっています。WHO(世界保健機構)では『精神及び行動異常症』として分類し、薬物依存症の専門家は、ニコチンの精神依存性はヘロインやコカインと同等ないしそれよりも重いとしています。ニコチンが効く時間は約40~50分と言われています。つまり、喫煙者は1時間に1回タバコを吸いたくなるのです。
もし社員一人が1時間に10分タバコを吸いに行くとすると、8時間労働の場合80分席を立つことになります。オフィスで80分おしゃべりしているのは注意に値しますが、どうしてタバコを吸う為の離席は認められるのでしょうか。席を離れた分仕事は後ろ倒しになり、残業→夜遅くの帰宅→寝不足→朝起きられない、という悪循環も生み出します。ある試算よると、喫煙者一人が企業にいるだけで約50万円の損失と言われています。
ちなみに、タバコを吸うとリラックスできるとか頭が冴えると言われていますが、単に有害物質で感覚を麻痺されているだけです。
タバコの火の不始末による火事は年々増えています。1998年の統計では、国内火災の6分の1はタバコが原因であり、その被害総額は1175億円と言われています。東京に限って言えば、1977年以降の火災原因の第2位はタバコです。火がついたまま捨てたタバコの温度は700度にも達し、大きな危険性を持っています。
タバコが原因の病気にかかる医療費は年々増加しており、今後も「無駄な医療費」は増え続けると予測されています。タバコが原因で発病した喘息や肺がんの治療には4兆4000~9000億円もかかっており、タバコによる税収2兆2千億円をはるかに超えています。